【漢字表記について】
原則として常用漢字、人名用漢字、新字体を使用しています。
例) 山縣有朋 → 山県有朋
澁澤榮一 → 渋沢栄一
ただし、当時の新聞の慣用句や歴史的用語、固有名詞、文学作品の題名などで、書き換えるとニュアンスの伝わりにくい場合は、一部に表外字や当時の用語・表記を使用・併用しました。
例) 諮詢 ⇔ 諮問 廓 ⇔ 遊郭 紀事 ⇔ 記事 彙報 ⇔ 雑報
また、表外字を使う場合は、原則として正字を使い、俗字・異体字の使用は避けました。
例) 桧 → 檜 祢 → 禰 鴬 → 鶯
現代仮名遣いを原則としましたが、文学作品や寄稿文の題名、固有名詞などは一部、当時の表記を使用した場合もあります。
例)月のゆくへ(上司小剣)
中国や韓国、北朝鮮の地名、人名などでJISコード第1、第2水準にない漢字は、カタカナで表記してあります。
例)浙贛線 → 浙カン線
馬場鍈一 → 馬場エイ一
鄧小平 → トウ小平
里見弴 → 里見トン
このうち、韓国、北朝鮮については、当地の言語による音読みもカタカナで表記するよう努めました。
例)尹潽善 → 尹フ善 ⇔ ユン・ボソン
【カタカナ表記について】
外国の地名、人名、外来語のカタカナ表記は、原則として現在の読売新聞の表記に準拠しました。
ただ、1945年(昭和20年)の終戦以前の新聞表記は統一性がなく、不一致が多いため、タイトルの一部に不統一も生じましたが、重要なものはキーワードとして両方とも登録されています。
例)ローズベルト ⇔ ルーズベルト
墺 ⇔ オーストリア
桑港 ⇔ サンフランシスコ
また、外国語の原音の「V」音は「ヴ」は使わず、「バビブベボ」を使用することを原則としました。「ヰ」「ヱ」「ヲ」「ヂ」「ヅ」は、特定商品名(○○ラヂヲ)、人名などを除いて「イ」「エ」「オ」「ジ」「ズ」と表記しました。
このほか、「フイルム」「ケチヤツプ」など、広告の商品名として拗音、促音の表記を紙面の通りに大きく表記したものもあります。